「ビールを飲み過ぎて太った腹」という意味の”ビール腹”や、「酒を飲んで突き出た腹」を指す”酒腹”という言葉があるように、酒好きにはぽっこりお腹の人が多いですよね。
ではなぜ、お酒を飲むとお腹が出てしまうのでしょうか。
酒腹になる3つの原因と、お酒好きのための酒腹解消ダイエットをご紹介します!
酒腹になる3つの原因
1.お酒はカロリーが高い
ビールのロング缶(500ml)には約200kcal、焼酎1合(180ml)には約250kcal、日本酒は1合(180ml)で約190kcal、ウィスキー(60ml)は145kcal、ワイン(200ml)には150kcalのカロリーがあります。
ご飯1杯分のエネルギーは約235kcalなので、ロングの缶ビールを2本も飲めば、ご飯のカロリーを大幅に超えてしまいます。
それを何杯も飲むとなると・・・酒腹になるのは当然ですね。
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2.お酒を飲むと体脂肪が蓄積されやすくなる
肝臓では、体に必要な中性脂肪を合成していますが、アルコールを摂取すると、肝臓で合成される中性脂肪の量が増加します。
しかも肝臓での中性脂肪の合成量は、アルコールの摂取量に比例しているので、お酒を飲めば飲むほど中性脂肪が増えてしまうんです。
またアルコールは体にとって”毒”なので、肝臓はアルコールの分解を優先させ、炭水化物、脂質、タンパク質の三大栄養素の代謝は後回しになります。
後回しになった栄養素は行き場を失い、”余ったエネルギー”とみなされるので、体脂肪として蓄積されやすくなります。
アルコールは分解されると、アセトアルデヒドという物質になりますが、このアセトアルデヒドは人体に有害で肝臓のミトコンドリアを傷つけます。
ミトコンドリアが傷つくと、脂肪酸の分解が低下するので、肝細胞の中に脂肪酸がどんどん蓄積されていきます。
このようにお酒を飲むと、体が脂肪をためやすく分解しにくい状態になるので、肝臓やお腹周りに脂肪が溜まってしまうんです。
そして日常的にアルコールを摂取する人は、飲まない人と比べて内臓脂肪が多いという報告もあります。
内臓脂肪は増えすぎてしまうと、血糖値をコントロールするインスリンの働きが悪くなったり、高血圧や生活習慣病の原因になります。
さらには、分解された脂肪が血液中にあふれて高脂血症になったり、脂肪が蓄えられたところから炎症を起こす「異所性脂肪」など、体に多くの不調をもたらすことになります。
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3.食べ過ぎてしまう
酒腹になる最大の原因が、おつまみの食べ過ぎです。
お酒を飲むと糖質の分解が後回しになるので、血糖値が上がりにくくなります。
血糖値が上がらないと満腹感を得にくくなるため「食べても食べても満腹にならない」という状態になります。
また、お酒を飲むと味覚がマヒし、塩気が多いものが美味しく感じませんか?
塩辛いおつまみを食べると喉が渇くので、飲んでは食べ、飲んでは食べという悪循環に陥ってしまいます。
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酒腹になるとお腹だけがぽっこりしてしまうので、カッコ悪いですよね。
では、解消するにはどうすればいいのでしょうか。
お酒好きのための酒腹解消ダイエット
休肝日を増やす
酒腹になるのはお酒が原因なので、お酒を飲まなければ解消することができます。
内臓脂肪は皮下脂肪よりも減りやすいといわれており、毎日お酒を飲んでいた女性が禁酒したところ、1カ月で5kgの減量に成功したそうです。
このように禁酒すれば効果も早く表れますが、「飲まないなんて考えられない」というお酒が大好きな人もいますよね。
そんな方は、休肝日をつくってお酒を飲まない日を増やすようにしましょう。
アルコールが体内に入らない日を増やすことで、エネルギーが余りにくくなり、体脂肪の蓄積を防ぐことができます。
「お酒の量を減らせばいいのでは?」と思うかもしれませんが、飲む量を減らしても体には結局アルコールが入るので、減酒では意味がありません。
酒腹を解消するには、お酒ではなく、飲む頻度を減らすことが大切です。
休肝日にどうしても飲みたくなったら、ノンアルコールを活用すると継続しやすくなりますよ。
おつまみは低カロリー・高タンパクなものを!
飲酒すると脂肪が蓄積しやすくなりますが、空腹状態でお酒を飲むと内臓に負担がかかるので体に良くありません。
しかしだからといって、お酒に合う揚げ物や炭水化物を食べては、カロリーオーバーしてしまいます。
内臓の負担を軽減しつつ、酒腹を解消していくためにも、おつまみは低カロリーなものを選ぶようにしましょう。
たたきキュウリやトマトスライス、もずく酢、キムチ、おしんこなど低カロリーなおつまみは食物繊維も豊富なので、便秘解消にも効果的です。
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またアルコールの分解には時間とエネルギーを使うので、肝臓は疲弊し、機能が低下しています。
肝機能が低下すると、代謝が悪くなるので太りやすく痩せにくい体になってしまいます。
そんな肝臓の機能をサポートするのが、肉や魚に多く含まれているタンパク質です。
枝豆や刺身、豆腐、あたりめなど、おつまみには低カロリーで高タンパクなものがたくさんありますし、タンパク質が豊富な食材には、エネルギー代謝を高めるビタミンB群も豊富なのでダイエット中も積極的に摂取していきましょう。
ただ、ビタミンB群はアルコールの分解に使われるのでお酒を飲む人は不足傾向にあります。
ビタミンB群が不足すると、エネルギー代謝が悪くなるので太りやすくなりますし、肝機能の低下、肌荒れや口内炎、倦怠感、疲れやすいといった症状があらわれます。
ビタミンは食事から摂取することがきほんですが、それでも「不足しているな」と感じるなら、サプリメントを活用するのがおススメです。
筋トレをしよう
お酒を飲むと内臓脂肪だけではなく、皮下脂肪も増加します。
皮下脂肪は落としにくい脂肪ですが、筋肉をつけることで、基礎代謝が上がり消費エネルギーを増やすことができるので、お腹周りの脂肪を燃焼しやすくなります。
またアドレナリンや成長ホルモンが分泌されて脂肪の分解を促すので、ダイエット効果をより高めることができます。
筋トレというとハードな腹筋運動なんかをイメージしますが、これからご紹介するトレーニングははとっても簡単にできるものなので、ぜひチェレンジしてみてください!
〇ドローイン
ドローインのやり方はとてもシンプルで、「30秒間、お腹をグッと引っ込める」だけです。
お腹と背中をくっつけるようなイメージでお腹を引っ込ませて、呼吸を止めずに30秒ほど静止させましょう。
これだけなら、立ったままでも座ってもできるので、いつでもどこでもできますね。
最初は30秒でもキツイかもしれませんが、少しづつお腹を引っ込める時間を伸ばしたり、回数を増やすとさらに効果が高まります。
〇ランジ
- 足を肩幅と同じくらい開いて立つ
- 手は頭の後ろに
- この姿勢から、片足を大きく前に踏み出して、体を真下にぐっと下げる(背筋をまっすぐにするため顔は前を向いておきましょう)
- 2の体勢に戻る(戻る時は開いた足に力を入れ、ぐっと地面を押し出すように戻る)
- 逆の足でも同じ動作を繰り返す
この動きを、自分の限界を感じるまで続けます。
ランジで注意してほしいポイントは、背筋は常にまっすぐに伸ばした状態でトレーニングを行うことです。
背筋が曲がると重心が変わってしまうので、筋肉をうまく刺激することができなくなってしまいます。
〇ヒップリフト
太ももとお尻の筋肉はお腹の筋肉と密接に関係しているため、太ももとお尻を鍛えることも酒腹の解消につながります。
お腹周りとお尻は、体の中でも特に脂肪がつきやすいので、ヒップリフトで効率的に引き締めていきましょう!
- 床に仰向けで寝る
- 足裏を床につけて足を90度に曲げる
- 手は、30度ほど開いてリラックスできる体勢を整えましょう
- この体勢のまま、お尻を天井に突き上げるようにグッと上げる
- お腹とヒザが直線になるまでお尻をあげたら、一度停止
- 筋肉の動きを感じながら、ゆっくりと腰を落としていきましょう
- 4~6の動きを10~15回ほど行う
ヒップリフトのポイントは、お腹とヒザが直線になるまでお尻を上げたら、一度停止することです。
また手で床を押すのではなく、お腹とお尻の筋肉を意識して行うことも重要です。
シンプルなトレーニングですが、お腹を引き締めながら、太ももとお尻をシェイプアップできるのは、一石三鳥ですね!
〇クランチ
- 仰向けになり、頭の後ろで手を組む
- 足裏を床につけた状態で、両膝を90度に曲げる
- 腹筋を丸めて少し上体を起こし、元の体勢に戻ります
クランチは一般的な腹筋と違って、完全に上体を起こす必要はありません。
またクランチにはいくつかバリエーションがあって、頭の後ろで手を組む代わりに腕をまっすぐに伸ばし、上体を起こしたときかかとに触れると「ヒールタッチクランチ」になります。
そして基本の体勢から体を起こすときに上体をひねり、前に出たひじに反対側のひざをつければ「バイシクルクランチ」になります。
どちらも腹斜筋や腹横筋に効果があり、ゆっくり行うとより腹筋に負荷をかけることができます。
まずは、1セット10回から始めてみましょう。
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有酸素運動をしよう
筋肉をつけて消費エネルギーを増やす筋トレに対し、有酸素運動は、脂肪をエネルギーとして消費するので直接的に体脂肪を減らす効果があります。
有酸素運動とは、ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳やエアロビクスなど、長時間続けられる運動のことです。
有酸素運動は筋トレと比べて負荷が軽く取り入れやすいので、普段運動する習慣が無ければ、ラジオ体操やヨガ、ウォーキングやストレッチあたりから取り入れてみましょう。
一般的に体脂肪は、運動を開始してから20分後から燃えやすくなるといわれています。
そのため、できれば1回20分以上、難しければ何回かに分けて、トータルで20分以上は続けるようにしたいですね。
また有酸素運動の前に筋トレをすると、体が酸素を取り込みやすい状態になり成長ホルモンが分泌されやすくなるので、脂肪燃焼効果をより高めることができます。
酒腹を解消して”くびれ”を手に入れよう!
酒腹になるのは、1.お酒のカロリー、2.お酒を飲むと体脂肪が蓄積されやすくなる、3.食べ過ぎてしまうことが原因です。
そのため酒腹を解消するためには「お酒を飲まないこと」が一番の近道になります。
しかし「飲まないなんて考えられない!」というお酒好きの方は、まずは休肝日を作ってお酒を飲まない日を増やすようにしましょう。
おつまみを食べる場合は、低カロリー・高タンパクなものを意識して、不足していると感じるならビタミンB群のサプリメントを活用するとエネルギー代謝を高めることができます。
また筋トレと有酸素運動を組合せて行うと脂肪燃焼効果はさらにアップ!
筋トレは本格的なトレーニングのようなキツイ運動ではないので、通勤・通学中の電車の中やテレビを見ながらでもできますし、有酸素運動も1駅分歩く、いつもより少し遠回りするといった工夫をすると続けやすいですね。
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