昔から日本人になじみ深い甘酒には、2つの種類があるのはご存知ですか?
どちらの甘酒も栄養豊富で多くの健康効果がありますが、ダイエットに効果的なのは酒粕を使った甘酒です。
ではなぜ酒粕の方がダイエット向きなのでしょうか。
2種類の甘酒の違いとダイエット効果、酒粕甘酒を飲むタイミングをご紹介します!
- まずは酒粕甘酒と米麹甘酒の違いをチェック!
- 酒粕甘酒のダイエット効果
- 酒粕甘酒の簡単手作りレシピ
- 酒粕甘酒を飲むならいつがいい?飲むタイミングは?
- 酒粕甘酒ダイエットの注意点
- ベストなタイミングで美味しくダイエット!
まずは酒粕甘酒と米麹甘酒の違いをチェック!
甘酒には、「米麹で作った甘酒」と「酒粕で作った甘酒」の2種類があり、原材料や作り方だけでなく、味や栄養成分にも違いがあります。
まずは甘酒の種類からチェックしていきましょう!
酒粕甘酒とは
酒粕とは、日本酒を作る過程でできる副産物のことです。
日本酒は原料である酒米を蒸した後、そこに水や麹菌、発酵菌を加えて「もろみ」を作ります。
もろみを発酵・熟成させ、ろ過すると日本酒ができあがりますが、日本酒を搾り取った後に残るものが酒粕になります。
酒粕には甘みはありませんが、吟醸香と呼ばれる日本酒特有のフルーティーな甘い香りがするのと、アルコールを含んでいるのが特徴です。
アルコールを含むとはいっても、甘酒にするとアルコール度数は1%未満になるので清涼飲料水に分類されます。
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米麹甘酒とは
米麹とは、蒸した米に麹菌を繁殖、発酵させたもので、醤油や味噌を作るときにも使われる食品です。
米麹甘酒は、米麹と水、米を発酵させて作った甘酒で、アルコールを含まないのが特徴です。
そして米を発酵させることで、米に含まれているデンプンがブドウ糖に変化するため自然な甘みがあります。
ちなみに、“飲む点滴”といわれているのは米麹甘酒の方です。
米麹甘酒には300を超える酵素や補酵素が豊富で、ビタミン類やミネラルも含まれているので、夏バテ防止や疲労を回復する効果があります。
このように米麹甘酒も栄養豊富ではありますが、酒粕がダイエット向きなのはカロリーと糖質に違いがあるからなんです。
酒粕甘酒と米麹甘酒のカロリーと糖質を比較するとこのようになります。
酒粕甘酒と米麹甘酒のカロリーと糖質
種類 | カロリー | 糖質 |
---|---|---|
酒粕(100g) | 227kcal | 18.6g |
米麹(100g) | 286kcal | 59.2g |
酒粕甘酒 1杯 約200g | 113kcal | 9.3g |
酒粕甘酒 1杯 約200g ※加糖(砂糖15g) | 171kcal | 24.3g |
米麹甘酒 1杯 約200g |
160kcal | 35.8g |
日本酒を搾ったあとの副産物である酒粕に対して、米そのものが原料の米麹はカロリーと糖質が高くなります。
米麹のブドウ糖には満腹感を得る効果があり、整腸作用があるオリゴ糖も含まれますが、カロリーと糖質を比較すると、米麹よりも酒粕を使った甘酒の方がダイエット向きですね。
そして酒粕甘酒は、カロリーと糖質だけでなくダイエットに効果的な栄養素もたくさん含んでいるんです!
酒粕甘酒のダイエット効果
脂質を体外に排出する
酒粕には、たんぱく質の一種であるレジスタントプロテインという成分が含まれています。
レジスタントプロテインはたんぱく質ではありますが、食物繊維と同じ働きをするため、腸内の余分な脂肪を吸着し体外に排出する効果があります。
そのため体脂肪の蓄積を防ぐことができ、体内のコレステロールの減少にもつながるので、血液がサラサラになり心筋梗塞や動脈硬化、高血圧、脳梗塞を予防する効果も期待できます。
便秘解消
食物繊維には、水に溶けない「不溶性食物繊維」と水に溶ける「水溶性食物繊維」があり、2つの食物繊維をバランスよく摂取することで便秘解消効果が高まります。
そして酒粕甘酒には不溶性食物繊維が豊富で、レジスタントプロテインは水溶性の食物繊維と同じ働きをします。
これら酒粕甘酒に含まれる2つの食物繊維が相互に作用することで、腸内環境が整い便秘解消効果をより高めることができるんです。
また、食物繊維には血糖値の急上昇を抑える働きもあります。
血糖値の急激上昇を抑えると、糖質を脂質に変えるインスリンというホルモンの分泌も抑制されるため、体脂肪が蓄積されにくくなります。
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ビタミンB群がエネルギー代謝を促進する
酒粕にはビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群も豊富です。
ビタミンB群には、糖質や脂質をエネルギーに変えやすくする働きがあるので、エネルギー代謝が高まりカロリーを消費しやすくなります。
またビタミンB群には、疲労物質である「乳酸」の代謝もサポートするので疲労回復効果もあります。
体を温めて代謝アップ!
酒粕甘酒には体温を上昇させる効果があります。
しかも一瞬だけ体が温まるというわけではなく、摂取した後も体温を維持することができます。
体温が上がると基礎代謝がアップし、体が脂肪を燃焼しやすい状態になるので効率よくダイエットすることができます。
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ダイエット中のストレスを緩和
食事制限や運動など、ダイエットしていると何かとストレスが溜まりますよね。
そんなイライラを抑えてくれるのが、酒粕甘酒に含まれるGABA(ギャバ)という成分です。
GABAには、高ぶった精神をリラックスさせる効果があるので、ダイエット中のストレスを緩和する働きがあります。
また安眠効果もあるので、寝る1時間前に酒粕甘酒を飲むと睡眠の質を高めることができます。
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美肌・美白効果
酒粕甘酒は、メラニン色素の生成を妨げるアルブチンや遊離リノール酸を含むため、シミやそばかすを防ぐ効果があります。
またスフィンゴ脂質という、肌の潤いを保つ働きを持つセラミド成分も含まれているので、肌の保湿効果を高めることができます。
そしてエネルギー代謝を促進するビタミンB群には、肌の新陳代謝を正常化する作用があるため、新しい角質層の生成を促します。
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このように酒粕甘酒には、ダイエットだけでなく美容効果のある栄養も豊富なんです!
しかし市販の酒粕甘酒には、砂糖や添加物が使われていることが多いのでダイエット・美容効果は半減してしまいます。
そのため、酒粕甘酒でダイエットするなら手作りするのが一番!
しかも酒粕甘酒は、とっても簡単に作ることができるんです。
酒粕甘酒の簡単手作りレシピ
材料【1人分】
- 酒粕 50g
- 砂糖 15gほど
- 水 250ml
- ショウガ お好みで
作り方
材料もシンプルだし、作り方もとっても簡単ですよね。
砂糖を15gくらい加えるとすっきりした甘さに仕上がりますが、ダイエットに取り入れるなら砂糖なしでOK!
アルコールが気になるなら、酒粕をお湯で溶く際に70℃以上の温度に保ち数分間煮ることで、アルコールを飛ばすことができます。
お好みでしょうが汁を少々加えると、風味が増して甘みもより引き立ちますよ。
酒粕甘酒はそのまま飲んでも充分美味しいですが、みそ汁や無糖のココア、ヨーグルトに加えたり、フルーツと一緒にミキサーにかけてスムージーにするなどいろいろなアレンジを楽しむこともできます。
酒粕甘酒を飲むならいつがいい?飲むタイミングは?
酒粕甘酒を飲むオススメのタイミングは食前です。
酒粕には食物繊維が豊富なので、食前に飲むことで満腹感を得ることができ血糖値の上昇を抑えることができます。
ただし食前だからと言ってたくさん飲んでいいわけではなく、1日の目安はコップ1杯200mlまでです。
そのため毎食前に飲むなら、200mlを3回に分けて飲むようにしましょう。
また食前以外にも、朝食や間食の代わりに飲むと1日の摂取カロリーを抑えることができます。
そして美容効果を得るなら、肌細胞が作られる夜に飲むのがおススメです。
代謝アップしたいなら温めた甘酒で、腸内環境を整えるなら冷えたものを飲むとより効果が高まります。
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酒粕甘酒ダイエットの注意点
ダイエットと美容に効果的な成分を多く含んでいる酒粕甘酒ですが、カロリーと糖質が低いわけではないので、飲みすぎには注意が必要です。
またアルコールを含むので、お酒に弱い方やアレルギーを持っている方は、アルコールを飛ばして飲むようにしてください。
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ベストなタイミングで美味しくダイエット!
甘酒には、「米麹で作った甘酒」と「酒粕で作った甘酒」の2種類がありますが、カロリーと糖質が低くダイエットに向いているのは”酒粕甘酒”です。
カロリーと糖質以外にも酒粕甘酒にはダイエット効果のある栄養素をたくさん含んでおり、脂質を体外に排出する、便秘解消、エネルギー代謝促進、代謝アップなどの効果があります。
また、シミやそばかすを防いだり、保湿効果のある成分も含むため、ダイエットだけでなく美肌効果も期待できます。
そんな甘酒を飲むベストなタイミングは、食前です。
食前以外にも朝食や間食に置き換えるなどすると、1日の摂取カロリーを減らすことができます。
ただし飲みすぎはカロリーオーバーになってしまうので、1日200mlを目安にしてくださいね。
ベストなタイミングで酒粕甘酒を飲んで、美味しくダイエットしていきましょう!
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