カロリーや糖質を制限しているのに、なかなか痩せない・・・
その原因は、塩分のとりすぎかもしれません。
塩分とダイエットに関係あるの?と思いますが、塩分を控えて3日間で2kgの減量に成功した人もいるんですよ!
減塩して「体が軽くなった」「疲れにくくなった」「味覚が鋭くなった」という声もあります。
ではなぜ塩分を控えると痩せるのか。
ダイエット中に塩分を控える方法と、塩分抜きダイエットのやり方もあわせてご紹介します。
塩分をとりすぎると太るワケ
塩分は、私たち人間の体にとって欠かせないものです。
人の細胞は、内側と外側の塩分濃度が一定である必要があり、体の中の塩分濃度は約0.85%に保たれています。
体内の水分を保つ働きをするのが、ミネラルの一種であるナトリウム(塩分)とカリウムです。
ナトリウム1g=塩分2.54gになります。
そのためナトリウムが不足すると、筋肉のけいれんや脱水症状を引き起こしてしまいます。
しかし、現代の食事で塩分が不足することはほとんどありません。
むしろ日本人の食生活は塩分をとりすぎです。
厚生労働省が定めている成人の食塩摂取量の基準では、一日あたりの目標量は成人男性が8g未満、女性が7g未満とされています。
ところが、日本人の1日平均の塩分摂取量は男性が11g、女性が9.4gです。
摂取基準を大幅にこえていることがわかりますね。
これでも昔に比べると塩分摂取量は減少していて、昭和30年代の日本人は、1日約18gの塩分を摂取していたそう。
世界保健機関(WHO)の塩分摂取の目安は、1日あたり5g以下とされているため、世界的にも日本人は塩分の多い食生活を送っていることが分かります。
もともと農耕民族の日本人は、漬物や梅干しなど塩を使った保存食や、醤油や味噌など塩分濃度が高い調味料を使う食文化が根付いているため、塩分の摂取量が高くなるんです。
では、塩分をとりすぎるとなぜ太ってしまうのでしょうか。
むくみ
体内ではナトリウム(塩分)が水分をため込み、カリウムが余分な水分を排出することで、水分量を一定に保っています。
そのため塩分を過剰に摂取してしまうと、体が余分な水分をため込み、むくんでしまいます。
むくむと体重は増加し、血液やリンパの流れが悪くなるので、代謝が低下し太りやすく痩せにくい体になってしまうんです。
またむくみはセルライトを作る原因にもなりますし、顔やふくらはぎがパンパンになりので見た目も太ってみえます。
塩辛いものを食べた後に、喉が渇いた経験はありませんか?
これは体の中の塩分濃度が高くなったので、水を補給して塩分濃度を薄めようとする、人間の生命維持のための生理現象です。
7gの塩分を薄めるためには1リットルの水が必要で、塩分の多い食事をするほど、大量の水が必要になります。
塩分の多い生活を続けているとむくみは慢性化し、ますます痩せにくい体に。
毎日夕方になるとふくらはぎが張る、靴がキツくなるという方は、むくみが慢性化しているかもしれません。
今すぐできるむくみ解消法!あなたのダイエットが上手くいかないのはむくみが原因かも。 - TOMAMI'sダイエット
食欲が増す
味が濃くて塩辛いおかずは、ついついご飯が進んでしまいますよね。
塩分の多い食事をすると、塩分濃度を薄めようとして消化液の分泌が盛んになり、食欲が増します。
ご飯のおかわりなど食べ過ぎに繋がり、太りやすくなってしまうんです。
便秘
ナトリウム(塩分)とカリウムは、お互いに作用しあって体内の水分量を保ちますが、この働きを「ブラザーイオン」といいます。
ブラザーイオンには整腸作用もありますが、塩分をとりすぎてバランスが崩れると、腸の機能が低下して便秘になります。
便秘になると体重が増加し代謝も悪くなるため、ダイエットの大敵です。
また肌荒れや腹痛など、様々な体調不良を引き起こす原因となります。
ダイエット中の便秘は善玉菌で改善!腸内環境を整える食べ物と5つの習慣 - TOMAMI'sダイエット
老化や高血圧の原因にも
塩分を摂りすぎるとむくみの影響で、血流が悪くなります。
血流が悪くなると、酸素や栄養を体中に運ぶことができず、老廃物の回収も上手くいきません。
老廃物が体の中に溜まると、疲れや肩こりなど体の不調を引き起こし、シワやたるみなど細胞の老化につながります。
また高血圧や脳梗塞、心筋梗塞など、多くの病気の要因となります。
ダイエット中は、炭水化物を減らしておかずでお腹いっぱいにしたり、満腹感を得るために味の濃いものを選んでしまいがち。
そのため、ダイエット中こそ塩分の摂りすぎには注意が必要です。
ダイエット中の減塩方法
調味料を減らそう
調味料の塩分量は以下の通りです。
調味料に含まれる塩分量(g) | |
---|---|
食品 | 小さじ1杯あたり |
食塩 | 6.0 |
薄口しょうゆ | 0.9 |
みそ | 0.8 |
ポン酢 | 0.5 |
ドレッシング | 0.4 |
めんつゆ(ストレート) | 0.2 |
ウスターソース | 0.5 |
ケチャップ | 0.2 |
私たちが普段よく使う調味料、全てに塩分が入っていることがわかりますね。
そのため塩コショウで味付けした卵焼きに、ケチャップやしょうゆをかけたりすると、あっという間に1日の塩分摂取量をこえてしまいます。
塩分を減らすのに、最も効果的なのは調味料を使う量を減らすこと。
調味料を減らすコツは、「かける」よりも「つける」ことを意識しましょう。
サラダのようにドレッシングを「かけて」食べるよりも、刺身のように「つけて」食べることで、大幅に塩分をカットすることができます。
またレモンや酢などの酸味がある調味料は塩味を引き立ててくれるので、少ない量でも充分塩味を感じます。
味が薄くて物足りない場合は、薬味、スパイスやハーブ、香味野菜などを取り入れるのもオススメです。
風味がプラスされ、味付けのアクセントになるので、塩分が少なくても満足することができますよ。
レモンのダイエット効果を生活にとりいれよう。オススメのドリンクとレシピを紹介 - TOMAMI'sダイエット
【オススメの薬味やスパイスなど】
- 薬味・・・ショウガ、にんにく、ネギ、わさび、からし、みょうが、大葉、ゴマなど
- スパイスやハーブ・・・唐辛子、ガラムマサラ、コショウ、ナツメグ、クミン、ローズマリー、バジル、パセリなど
- 香味野菜・・・玉ねぎ、セロリ、カイワレ、ニラ、セリ、みつばなど
薬味やスパイスには、料理に風味とアクセントを加えるだけではなく、体を温めて代謝アップさせる作用もあります。
また香りが豊かなごま油やオリーブオイルを使うのも効果的。
色々な食材をとることで、栄養バランスもよくなりダイエット効果が高まりますよ。
いつも使っている調味料よりも、高価なものを使うことも一つの方法です。
高価な調味料は大量に使うのがもったいないので、自然と使う量が少なくなります。
また安い調味料には、原材料の他にアルコールや食品添加物が入っていることがありますが、高価な調味料には、添加物はほとんど使用せず、原材料として必要なものしか含まれていないことが多いです。
天然素材の調味料は体にいいのはもちろん、ダイエット効果も高くなります。
高価な調味料は量をたくさん使わなくても料理を美味しくしてくれるので、少ない塩分でも満足することができますよ!
ごま油はダイエットにも効果あり!オススメの取り入れ方と注意点もご紹介します! - TOMAMI'sダイエット
塩分の少ない料理を選ぼう
ごはん(白米)は塩分を含みませんが、パンやうどん、パスタには塩分が含まれています。
- 食パン1枚(6枚切)・・・約0.8g
- うどん(ゆで)240g・・・約0.7g
- パスタ(ゆで)240g・・・約1g
そのため、減塩するならごはん中心にしたほうが〇
おかずの塩分を抑えるなら、魚の干物よりも刺身を選んだり、煮物よりも煮びたし、漬物よりも酢の物にするなど、塩分の低い料理を選ぶようにしましょう!
もずくの栄養成分はダイエットにも効果的!もずくダイエットの口コミとおすすめレシピ - TOMAMI'sダイエット
汁物は1日1杯にする
日本人の食生活には欠かせない味噌汁。
毎食味噌汁をのむという人も多いと思いますが、味噌汁は塩分が多く1杯あたり約1.5gも含まれています。
1日3杯の味噌汁をのむと、約4.5gの塩分を摂取しているということになりますね。
味噌汁以外にも、コンソメスープやポタージュスープは1杯に約2g、うどんやそばは約5g、ラーメン1杯には約6gの塩分が含まれます。
そのため汁物は1日1杯までにしましょう!
野菜やきのこ、海藻類などをたっぷり入れて具だくさんにすると、スープの量が減り塩分をカットすることができます。
また市販のだしの素には塩分が含まれていることが多いので、かつお節や昆布、煮干しでしっかり出汁をとりましょう。
出汁の風味が味噌と素材の味を引き立てるので、少ない塩分でも美味しく感じることができます。
うどん、そば、ラーメンのスープは飲まないで残すようにしてくださいね。
ざるそばの栄養素とダイエットに効果的な食べ方 - TOMAMI'sダイエット
加工食品とインスタント食品に注意
ウィンナーやベーコン、ハム、ちくわ、かまぼこ、さつま揚げなどの加工食品には、塩分が多く含まれます。
またカップラーメンなどのインスタント食品も塩分が多いです。
安くて便利な加工食品とインスタント食品ですが、減塩中はなるべく控えるようにしましょう。
加工品・インスタント食品の塩分量 | ||
---|---|---|
食品名 | 目安量 | 塩分量(g) |
ウインナー | 2本 | 0.6 |
ベーコン | 1枚 | 0.4 |
ハム | 薄切り1枚 | 0.5 |
ちくわ | 1本 | 0.6 |
かまぼこ | 2切れ | 0.6 |
さつま揚げ | 1枚 | 1 |
たらこ | 1腹 | 2.3 |
のり佃煮 | 大さじ1 | 0.9 |
梅干し | 1個 | 2.9 |
たくあん | 3切れ | 1.3 |
インスタントラーメン | 1人前 | 6 |
カップ焼きそば | 1人前 | 5.3 |
レトルトカレー | 1人前 | 3~4 |
冷凍ピラフ | 1人前 | 3.2 |
外食はなるべく控えて
- チーズバーガー・・・2.1g
- ミートソーススパゲティ・・・2.5~3g
- 寿司10貫・・・2.6g
- 牛丼・・・3~4g
- かつ丼・・・3~4g
- 冷やし中華・・・3.5~4g
- 焼き魚定食・・・4~5g
- 生姜焼き定食・・・4.5g
- ステーキセット・・・5.2g
- 麻婆豆腐定食・・・5.8g
- 八宝菜定食・・・7.6g
人気外食メニューの塩分はこの通りです。
1食でWHOの塩分摂取基準である5gを超えるものもあり、外食メニューは高塩分であることが分かりますね。
自分で味付けを調整できないので、ダイエット中はなるべく外食は控えた方が賢明です。
カリウムを積極的にとろう
ナトリウム(塩分)と相互作用し、体内の塩分量を保つカリウムには余分な水分を排出する働きがありましたね。
塩分を控えると同時にカリウムも摂取すると、より効果的な減塩ができます。
カリウムは野菜やフルーツ、海草類に多く含まれるので、料理や間食に取り入れていきましょう!
カリウムを多く含む食材
ワカメやヒジキなどの海藻、じゃがいも、サトイモやサツマイモなどの芋類、納豆などの豆類、アボカド、キウイフルーツ、乾燥プルーン、バナナ、メロン、干し柿などのフルーツ、ほうれん草、パセリ、モロヘイヤ、シソ、枝豆などの野菜類、キノコ類など
さつまいもは冷やした方がダイエットに効果的!さつまいもの栄養・効能と効果的な食べ方 - TOMAMI'sダイエット
スナック菓子を食べ過ぎない
スナック菓子は糖分と脂質が多く高カロリーですが、実は塩分も多く含みます。
ポテトチップスの塩分は1袋あたり0.6g、柿の種は0.91g、じゃがりこは0.9g、かっぱえびせんは2.1gです。
おやつに食べるならカリウムが豊富な無塩のアーモンドやレーズン、バナナ、リンゴなどの果物がおススメです。
平均マイナス3kg!?アーモンドのダイエット効果と痩せる食べ方 - TOMAMI'sダイエット
食品表示をチェックしよう
食品の塩分量をチェックするのに一番手っ取り早いのが、食品表示をチェックすることです。
スーパーやコンビニの商品はもちろん、塩分表示されているファミレスやファーストフードも増えているので、減塩の参考にしてみてください!
汗をかこう
塩分は汗と一緒に排出されます。
そのため運動や半身浴は減塩に効果的です。
汗をかくと体が温まり代謝をアップする効果も期待できます。
ただし、汗をかくと水分も排出されるので、水分補給をしっかりしてくださいね。
1日たった30分で全身トレーニングが可能!!【Active】 【楽天ランキング受賞商品】家庭用EMSスーツ「Active」
3日間限定!塩分抜きダイエット
塩分抜きダイエットとは、3日間塩分をとらないダイエット方法です。
しかし3日間だけといっても、完全に塩分をとらないのは難しいですよね。
ナトリウムは体に必要な栄養素で、1日最低1.3gは必要といわれています。
そのため塩分量は、1日1.3~3gを目安にしましょう。
ただし、塩分抜きダイエットには3つのルールがあります。
①3食しっかりとる
ダイエット中は、余分な水分を体外へ排出する作用が高まるため、食事から栄養素をしっかりと取って体調を整えることが大切。
塩分はカットしますが、カロリーや食べる量は普段通りでOKです。
②水を1.5~2L飲む
塩分抜きダイエットは、体内の余分な塩分と水分をデトックスするのが目的です。
体内の塩分濃度を薄めて水分バランスを正常にするために、水を多めに飲んで体の水分循環をよくしましょう。
最初はむくむかもしれませんが、塩分濃度が薄まればむくみはなくなり体重も減っていきます。
③3日以上続けないこと
ナトリウムは筋肉の動きや神経伝達をスムーズにする役割があるので、塩分を3日間以上抜くと、健康上の問題が起こる可能性があります。
ふらつきや頭痛、手足がしびれたり、体内の塩分濃度が下がりすぎれば、精神障害を引き起こし、ひどい場合には昏睡状態に陥ることも。
人間は塩と水だけあれば2か月生きられますが、ナトリウムが腎臓から一日に0.5g以上減ると、すぐに死んでしまいます。
そのため、3日間以上の塩抜きは絶対にやめてください。
また汗をかきやすい夏場や、運動する習慣のある人は塩分を失いやすいので、くれぐれも無理をしないように。
塩抜きダイエット中に体調が悪くなった場合は、すぐに中止して医師への相談を。
塩分を控えて効率的なダイエットを!
塩分の摂りすぎは、むくみによる体重増加や食欲増進、便秘になります。
塩分を控えることで、むくみが解消し体重も減少、体が軽くなり、疲れにくくなります。
塩分抜きダイエットは、3日で2kg体重が減ることもありますが、絶対に3日以上は続けないでくださいね。
日ごろから減塩することで体質と味覚が改善されて、痩せやすい体になりますよ。
専属の管理栄養士があなたのライフスタイルに合わせた”痩せる食事”を提案。2か月で理想の体型になれるオンラインダイエット【フィットラボ】