ダイエットするときに「栄養バランスの良い食事をしましょう!」とは、よく聞きますね。
栄養バランスの良い食事をすると、効率のよいダイエットができ、見た目もキレイに痩せることができます。
ではどの栄養にどんな効果があって、何をどのくらい食べればいいのでしょうか?
この記事では、ダイエットに大切な「栄養バランスの良い食事」について説明していきます。
栄養バランスが大切な理由
栄養素にはそれぞれ役割があります。
多くの栄養をバランスよく摂取すると、栄養素がそれぞれの効果を発揮し、体の機能が正常に働きます。
すると免疫力が高まり、病気の予防、肌がきれいになるなど、体調がよくなるだけでなく、心の健康にもつながります。
新陳代謝もよくなるので、基礎代謝があがりダイエット効果もアップ!
健康的でキレイに痩せることができるのです。
しかし栄養が偏ると、代謝の低下・肥満・病気になるリスクの増加・肌荒れなど、体に様々な不調があらわれてしまいます。
偏った栄養でダイエットを続けていると、必要な筋肉が落ちて皮膚がたるんだり、骨がもろくなったり、肌がボロボロ、髪がパサパサに。
体重が減ったとしても、キレイに痩せたとは言えないですね。
体の調子を整え、健康的で美容にいいダイエットをするためにも、栄養バランスの良い食事が大切です。
低カロリーで栄養バランスの良い食事がダイエットのコツ
摂取カロリーより消費カロリーを大きくすることがダイエットの原則ですが、カロリーだけを気にした食事をしていては栄養不足になってしまいます。
カロリーについて詳しくはこちら↓
ダイエットの基本はたった一つ!摂取カロリーより消費カロリーを多くすること - TOMAMI'sダイエット
例えば同じ500kcalでも、メロンパン1個だけと、ご飯・味噌汁・鮭・おひたしという和食メニューでは、栄養素にかなり違いがあります。
メロンパンの栄養はほとんど糖質と脂質ですが、和食メニューでは糖質・タンパク質・脂質・無機質・ビタミンと多くの栄養素が摂取することができます。
同じカロリーでも栄養が多く摂れた方が、ダイエットには効果的。
低カロリーだけど、バランスの良い食事をすることがダイエット成功のコツです。
一日に必要なエネルギー量を計算してみよう
栄養素の種類と働き
栄養素の種類
栄養素は大きく3つの種類に分けられます。
1.エネルギーになるもの・・・糖質(炭水化物)・脂質・タンパク質
2.体を作るもの・・・たんぱく質・脂質・ミネラル(無機質)
3.体の調子を整えるもの・・・ミネラル(無機質)・ビタミン
このうちエネルギー源になったり、体を作ったりと人間の生命維持に欠かせない糖質(炭水化物)・たんぱく質・脂質を三大栄養素といい、三大栄養素にビタミン・ミネラル(無機質)をあわせたものを五大栄養素といいます。
三大栄養素 | 糖質(炭水化物)・脂質・タンパク質 | |||
---|---|---|---|---|
五大栄養素 | 糖質(炭水化物)・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル(無機質) |
では、それぞれの栄養素はどのようなもので、どんな働きをしているのか詳しくみていきましょう!
栄養素の働き
●糖質(炭水化物)
【糖質(炭水化物)を多く含む食べ物】
米・パン・パスタ・うどん・そば・ラーメン・イモ類・果物・豆・芋・砂糖・お菓子・清涼飲料水など
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糖質(炭水化物)は、消化吸収されて血中で糖となり、活動に必要なエネルギー源になります。
体を動かすだけでなく、様々な体の組織に大切な栄養素です。
脳や神経組織、赤血球、腎臓などはエネルギーとして糖質しか使うことができません。
そのため、糖質が不足すると集中力の低下やスタミナ不足になってしまいます。
しかし逆に摂取しすぎて余ってしまうと脂肪にかわり、体内に蓄積されます。
糖質のとりすぎは、体脂肪増加の原因です。
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●食物繊維
炭水化物に含まれる食物繊維には、満腹感を与えたり、便秘を予防し腸の環境を整える働きがあります。
炭水化物のなかでも、食物繊維は「消化されない炭水化物」です。
食物繊維には2つの種類があり、水に溶けやすい水溶性食物繊維は、小腸での消化吸収をゆるやかにし、腸内の有害物質を体外へ運び出す働きがあります。
不溶性食物繊維は、水を吸収して便の量を増やし、腸の動きを活発にするので便通がよくなります。
【水溶性食物繊維が多く含まれる食べ物】
こんにゃく、やまいも、さといも、昆布、わかめ、りんご、みかん、トマト、キャベツ、大根、大豆
【不溶性食物繊維が多く含まれる食べ物】
炭水化物を減らしすぎると、食物繊維が不足し、便秘になってしまいます。
ダイエット中は積極的に、食物繊維をとりましょう!
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【たんぱく質を多く含む食べ物】
まぐろ、かつお、エビ、タコなどの魚介類、牛肉赤身、豚肉、鶏むね肉、卵、乳製品、豆腐、納豆など大豆製品など
たんぱく質は体の中で分解され、私たちの体を作る材料になる栄養素です。
筋肉や血液、骨、内臓、皮膚、髪の毛、酵素、ホルモン、抗体なども全てたんぱく質からできています。
ダイエット中にカロリーばかりを気にして、たんぱく質が不足してしまうと、筋肉が減り基礎代謝が低下、太りやすい体になります。
さらには貧血やシワやたるみ、切れ毛や枝毛の原因にも。
ダイエット中も、食事からのたんぱく質の確保はとても大切です。
またいろいろな食材からたんぱく質をとることで、様々なビタミンやミネラルを摂取することができます。
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●脂質
【脂質を多く含む食べ物】
牛バラ肉、サーロイン、豚バラ肉、鶏皮、トロ、青魚、ナッツ類、オリーブオイル、キャノーラオイル、アボカド、バター、生クリーム、お菓子
脂質は体を動かすエネルギー源です。
1gあたり9kcalのエネルギーがあります。
炭水化物とたんぱく質は1gあたり4kcalなので、脂質は三大栄養素のなかで一番高エネルギーです。
脂質はエネルギーになるだけでなく、臓器や神経、骨を守ったり、細胞膜を構成する栄養素で、体を作る成分にもなります。
脂質は摂りすぎて余ってしまうと体脂肪として蓄えられますが、不足すると、疲労や肌荒れ、体力低下など体に不調があらわれます。
またビタミンの吸収を助ける働きがあるので、キレイな肌や髪を保つにはある程度の脂質が必要です。
ダイエット中でも、脂質は適度に摂取することが大切です!
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●ビタミン
【ビタミンを多く含む食べ物】
しじみ、納豆、サバ、卵、いわし、牛乳、ブロッコリー、いちご、キャベツ、さつまいも、にんじん、バター、ほうれん草、アーモンド、カツオなど
ビタミンは糖質(炭水化物)、脂質、タンパク質の代謝を助け、体の調子を整える働きがあります。
不足すると代謝や抵抗力が低下し、やさまざまな不調を引き起こします。
ビタミンは全部で13種類あり、それぞれが生命維持には欠かせません。
しかしビタミンは体内に蓄積できる日数が短く、またほとんどのビタミンが体で作ることができないので、食事から摂取する必要があります。
ビタミン不足を感じるなら、サプリメントを活用するのもおススメです。
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●ミネラル(無機質)
【ミネラルが多く含まれている食べ物】
乳製品、海草、緑黄色野菜、ナッツ類、果物、レバーなどの内臓類、小魚類、カキ(貝)など
ミネラルはビタミンと同じように、三大栄養素の代謝を助け、体の調子を整える働きのある栄養素ですが、ビタミンと違うのは体を作る材料にもなるところです。
例えばカルシウムは骨や歯をつくり、鉄は血の材料になります。
体重の4~5%はミネラルで作られているのです。
そのためミネラルが不足すると、骨が弱くなったり、貧血や神経など体の働きに悪影響を与えます。
しかしビタミン同様、ミネラルは体内でつくることができないため、食事から摂取しなければいけません。
ミネラルもサプリメントを活用すると、足りない栄養を補うことができます。
栄養バランスのとれた食事とは?
ここまでで栄養素には、さまざまな種類と働きがあることが分かりました。
ではバランスの良い食事とは何を・どのようにとればいいのでしょうか。
厚生労働省と農林水産省が発表している「食事バランスガイド」では、何を・どのくらい食べればいいのかをイラストでわかりやすく紹介しています。
栄養バランスがおもちゃのコマにたとえられています。
コマの軸になっているのは、体に欠かすことのできない水やお茶などの水分です。
コマ本体は主食、副菜、主菜、牛乳などの乳製品、果物の5つの料理グループからできています。
主食、副菜、主菜・・・と上から下へ、しっかりと食べてほしい順番に並んでいます。
お菓子や嗜好飲料などは、コマを回すためのヒモです。
嗜好品を適度に取り入れることで、食生活がより楽しくなりますね。
副菜より主菜が多くなったり、ヒモが太くなったりすると、栄養バランスが偏り、コマは上手に回りません。
食事バランスガイドでは、5つの食事グループをどれだけ食べればいいのかを、「つ」(SV)という単位で数えています。
SVとはサービングという料理の単位を略したものです。
5つの料理グループをバランスよく食べよう
食事バランスガイドでは1日に2000~2400kcalを摂取する場合の量の目安にしています。
身長・体重、どのくらい痩せたいのか、身体活動レベルによって必要なカロリーは一人ひとり違いますが、2000~2400kcalは成人女性の摂取カロリーとしては少し多めです。
目標体重の設定方法はこちら↓
自分に合った理想体重で、ムリのないダイエット! - TOMAMI'sダイエット
ダイエットをするなら、主食と主菜の「つ」を減らして、カロリーをコントロールしましょう。
●主食
主食に分類されるのは、ご飯、パン、パスタ、うどん、ラーメンなど、糖質(炭水化物)を多く含む料理です。
基本は1日に5~7つですが、ダイエットをするなら4~5つを目安にしましょう。
また、1日の摂取カロリーの50~60%は主食に含まれる糖質からとることが理想です。
1つ・・・おにぎり1個、ご飯1膳(小盛り約100g)、食パン1枚
1.5つ・・・ごはん1膳(普通盛り約140~160g)
2つ・・・うどん、もりそば、ラーメン
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●副菜
副菜は、野菜、きのこ、いも、海藻など、ビタミン・ミネラル・食物繊維を多く含む料理です。
小皿や小鉢料理1皿が1つ、中皿程度が2つと数えます。
1日に5~6つが目安です。
副菜が毎食2皿あると理想的。
1つ・・・野菜サラダ、ほうれん草のおひたし、具だくさんみそ汁、100%も野菜ジュース(200ml)
2つ・・・野菜の煮物、野菜炒め
●主菜
肉、魚、卵、大豆製品など、タンパク質が多く、脂質も含む料理が主菜です。
魚料理1人前は2つ、肉料理1人前は3つになります。
基本的には1日に3~5つ、ダイエットするなら3~4つ、1食に1皿(60~80gくらい)を目安としましょう。
1つ・・・卵1個、納豆1パック、冷奴1/3丁
2つ・・・焼き魚(1尾)、さしみ
3つ・・・ハンバーグステーキ、豚肉の生姜焼き
●乳製品
牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品は、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルを多く含みます。
乳製品は、たんぱく質や脂質の他、歯や骨を作るカルシウム、脂肪の代謝を助けるビタミンB2が多く含まれている高栄養食材です。
1日2つ摂取することが理想です。
1つ・・・ヨーグルト1パック、プロセスチーズ1枚
2つ・・・牛乳約200ml
●果物
主にビタミン・ミネラル・糖質を多く含みます。
みかん1個、もも1個、リンゴ1/2個で「1つ」です。
1日に2つを目安に。
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●菓子・嗜好飲料
菓子・嗜好飲料は食生活を楽しくしてくれますが、食べすぎは栄養バランスを崩してしまいます。
1日200kcal以内にすることが目標です。
【200kcalの目安】
●せんべい・・・・・・3~4枚
●ショートケーキ・・・小1個
●ポテトチップス・・・1/2袋
●チョコレート・・・1/2枚
●ビール・・・・・・・缶1本半(500ml)
●焼酎(ストレート)・コップ半分(100ml)
何を・どのくらい食べればいいのかが分かると、栄養バランスがイメージしやすくなりますね。
主食・主菜・副菜2品に、みそ汁などの汁物を追加すると、一汁三菜になりさらにバランスがよくなります。
おやつやデザートを果物・乳製品にすると、栄養バランスは完璧です。
バランスの良い食事にするポイント
●栄養バランスは3日~1週間の平均で考える!
1日に30品目を食べるようにすると、たくさんの栄養をバランスよくとることができます。
しかし1食で10品目を食べるのは、なかなか難しいことです。
それなら3日~1週間のサイクルで、バランスがとれるよう調整しましょう。
月曜日がステーキだったなら、火曜日は野菜と豆腐がメインの鍋にしたり、水曜日は魚料理にする。
昼食に卵たっぷりのオムライスを食べたら、夕食や翌日は卵を控えるなど、偏った栄養をとりすぎたら、しばらく控えればいいのです。
これは飲み会や外食で食べ過ぎたときにも有効です。
3日~1週間単位で食事を振り返り、1日の平均がバランス良くなるよう心がけましょう。
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●食材選びと調理方法を変えて脂質をカット!
脂質はエネルギーになる大切な栄養素ですが、炒め物や揚げ物に使ったり、外食や弁当、肉類にも多く含まれているため、ついつい摂りすぎてしまいす。
脂質を抑えるには脂の多いカルビやロースより、脂質の少ないタンやヒレ、レバーを選ぶ。
鶏肉ならもも肉より、ささみや胸肉など脂の少ない食材を選ぶことによって、脂質とカロリーを抑えることができます。
また調理方法を少し変えるだけでも、脂質とカロリーをカットすることができます。
鶏もも肉なら、鶏皮をとって唐揚げよりソテーにすると脂質とカロリーを大幅カット。
ダイエットだからといって食べたい物を我慢すると、ストレスがたまりリバウンドの原因です。
脂質も体には欠かせない栄養素。
食べないのではなく、食べ過ぎないことがダイエットと栄養バランスを両立させるコツです。
●塩分を控えめに
和食はヘルシーですが、醤油や味噌を多く使うため、塩分が高い料理です。
そのため日本人は塩分を摂りすぎてしまいがち。
日本人は1日平均で
男性・・・11.1g
女性・・・9.4g
の塩分を摂取しています。
しかし厚生労働省の塩分摂取量の目標値は
男性・・・8g
女性・・・7g
WHO世界保健機関の目標値だと
1日5gが理想です。
世界基準では、日本人はとても多くの塩分を摂取していますね。
塩をとり過ぎると、高血圧や脳卒中、心筋梗塞、ガンのリスクが高まります。
また塩分は水分をため込む性質があるので、とりすぎるとむくみの原因です。
どんなに頑張ってダイエットしても、体が余分に水分をため込んでいては、体重は減らないし、代謝も低下してしまいます。
調味料を使いすぎない、インスタント食品に頼りすぎないなど、できるところから減塩を意識していきましょう。
【食べ物に含まれる塩分量の目安】
みそ汁・・・1~1.2g
梅干し1個・・・約2.9g
カレーライス・・・2.5~3.5g
牛丼・・・3~4g
インスタントラーメン・・・5~6g
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●旬な食材を取り入れる
季節の旬な食材は、他の時期に比べて栄養価が高くなっています。
また夏が旬の野菜は体温を下げる働きがあり、冬が旬の野菜は体を温めるなど、季節ごとの体の変化にあった効果を発揮します。
旬の食材を取り入れることで、より栄養バランスの良い食事をすることができますよ。
まとめ
栄養バランスの良い食事は、体の調子を整え代謝を良くしてくれるので、効率よくダイエットすることができます。
低カロリーで、栄養バランスの良い食事をすることがダイエットのコツ。
栄養素には様々な種類と働きがあり、ひとつひとつの栄養素がエネルギーになったり、身体をつくったりすることで、人間は生命維持をしています。
主食・副菜・主菜・乳製品・果物を意識することで、栄養バランスが良い食事となりダイエット効果もアップ!
3日~1週間の単位で栄養バランスがとれるようにする、脂質と塩分を控え、旬な食材を取り入れることが、栄養バランスの良い食事を続けるポイントです。
効率的なダイエットで、キレイに痩せるために栄養バランスを見直していきましょう!